第三話 3か月前の話
3月17日(木)
昨夜の事件から一夜。
昨日の胸のもやもやを抱えたまま朝を迎えた。
もやもやもあるけど、最近体調がよくない。
いや、いつもよくないし、酒のんでないときは常に背中痛いけど。
まあ酒飲めばどうにでもなるからいいんだけどな。
Twitterを覗くと、昨日の入れ替わりについてみんなつぶやいている。
それはそうだよなあ。でもなんで酒寝だけが入れ替わるようになっちまったんだ?
美桜のところも、めちのところも特に入れ替わってないしなあ。
淡麗飲んでる人口が酒寝だけ異常なだけかもしれねえけどな。
本当にこの一連の事件?はよくわかんねえな。
そうそう。他のやつらはどうでもよくて。
昨日の兄貴だよ、一番気になるのは。
今日思い切って兄貴に聞いてみるか?
そう思い電話を手に取る。
====
「おお、兄貴。急に悪いな」
「別にええけど。なんやねん」
「いや、昨日兄貴の考えた一斉に飲めばもとに戻るかもってやつ、どうやって思いついたのか聞いてみたくてな」
「ああ、そういうこと。いや、別になんもないで。ただの思い付き」
「そうなん?でも普通は入れ替わった二人で順番に戻していく方を思いつくのが自然かなと思って。ちょっと不自然に感じたんよな」
「不自然てなんやねん。俺は戻そうとしたってより、やったらどうなるんかなーって興味の方が強かっただけやで」
「そうなんか」
「他になにがあるっちゅーねん。おもろそうなことはやらな損やろ」
「あーなるほどな。。急に電話かけて悪かったな。また今度飲もうぜ」
「いや、ここで淡麗開けたら飲めるやん」
「いや、それだと入れ替わるだろうが!」
「ははは、たまにはええんちゃう?飲まん方が。じゃあ、とりあえずまたな」
===
やっぱりなんか変だ。
そんな興味だけで発言するようなやつじゃないし。
飲まない方がいいとか、そんなこと言われたことあったっけか?
あの件についてはなんも聴けなかったけどしょうがない。
まあ、兄貴に聴くのは一旦後回しだな。
今は入れ替わりが落ち着いたし、もとに戻る方法もわかったことでよしとしよう。
この件はやっぱり琴に相談するしかないか。
「おお、琴?今ちょっといいか?」
「おう、んで何?間宮さんこれからヒナタとカラオケなんだわ」
「昨日、兄貴が一斉に開けたらどうなるか、、ってので一斉に戻っただろ?」
「ああ、そういえば」
「あれ、ちょっと不自然な気がするんだよな」
「いわれてみれば確かに。なんか急だなとは思ってた」
「だろ?兄貴に直接聴いて見たんだけど、なんも聴けなくて。しかも、酒飲まない方がいいんじゃね、とか言われたし。」
「酒飲まない方がいいのはそうだろ。背中痛いのは末期だって。」
「いや、なんかいままで言われたことなかったし。変だなと思ってな。
時間のあるときでええけど、どうやったら兄貴から聞き出せるか、一緒に考えてくれや」
「兄貴結構手ごわいと思うから難しそうだけど。わかった」
====
琴は一緒に考えてくれるみたいで安心したけど、
琴もなんかちょっと怪しいんだよなあ。ここ最近。
3か月くらい前、兄貴と琴が2人とも休止発表して全然枠に来なくなった時期あったな。
そういえば。やんも同じくらいの時期にちょっと休むとか言ってたもんな。
タイミングいいなー!とか言ってたけど、もしかして3人ともグルなのか?
ったく何を考えてんだ、あいつら。
やんはIT系だし、琴はアパレルだし、兄貴は料理人だろ?
全然仕事に共通点もないしなあ。仕事関係じゃないことは確かだろ。多分。
今のところ入れ替わり事件以外は特に被害ないし、
入れ替わったといっても、実質そんなに被害はないからまあいいんだけど。
ああー考えれば考えるほど訳わかんねえし、
どんどん疑心暗鬼になっていく。
そのせいか本当に体調も悪くなった気がするし
体調のせいかわからないが、最近酒の量もめっきり減ってきた。
こんなの俺らしくないよなあ。早く解決しねえとな。
0コメント